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プロフィール

ごあいさつ
私の創作の初めは、紙粘土の人形作りから始まりました。
人形の手や足を作っていると、本当に動き出しそうでワクワクしました。
顔の表情を作ることが楽しくて、お姫様みたいなドレスを粘土で作ることに夢中の時期もありました。
そのうち紙粘土ではなくて、磁土で作って永久に残せないかな・・と思うようになりました。
ヨーロッパの美術館や教会で、人の叡智を超えた作品を見ては、私も磁器人形を作る夢を描くようになりました。

どうやって、焼くのだろうか・・?土は何を使えば良いのだろうか・・?どうやって色を出すのだろうか・・?
何もかも、ゼロからの陶芸でした。でも、すべての苦労は、粘土を触ると忘れました。ワクワクした子供の頃の気持ちを思い出すと、人の魂はどんな次元へも旅ができるのです。心というものは、不思議なものです。
私は、窯の焼き方も、粘土の捏ね方も、絵具の使い方も知りませんでした。
ずっと、独学で・・ずっと独りで作ってきましたから。
春夏秋冬、雨の日も風の日も、昼も夜もなく、私の時間は、すべて粘土に込められ、常にアトリエにありました。
ただ・・心のままに、夢中で作り出してきました。目には見えない世界だけを頼りに。

これまで、たくさんの出会いがあって・・また別れもあって・・多くの時間が流れました。
色々な人々との繋がりの中で、人は常に「中今」を生かされているにすぎない存在だと悟った頃・・、
私は、あることに気付きました。
私は、ずっと「人形」を作りたかったのではなくて、「人の姿」を作りたかったのではないか。。
人の姿をしている「魂」というものを、この世に表現したかったのかもしれない・・。。
私はその魂がこの世に出る時の、手助けにすぎないのだ・・。と。

そして、心がすーっと、楽になっていく気がしました。雲が晴れて苦しかった魂が、行くべき道を見つけました。

常に私の創作には、設計図はありません。すべて、心のままに造形します。夫が窯を操り、焼成し、作品はこの世に誕生します。私の作品は、夫にしか焼けないと思っています。私達は永遠の素人ですから。素人にしかできないものを作ろうと、常に一緒、魂の舟の同乗者です。手の中にあった一塊の粘土が、「形」という姿に気配を変えてくださる時、また水加減や熱の威力で命が吹き込まれていく瞬間に出会うとき、私たちは目に見えない何かを、純粋に感じさせられます。
私達は長い時間の果てに、信頼する粘土を得て、最高の窯に出会いました。お隣の国・韓国では衝撃的な白磁に導かれ、人と人は国や言葉を超えて、魂で出会うことが出来るのだと、経験しました。
日々の精進によってこそ人は道を探し続け、それは必ず見えない力で先導されていくことを知りました。
私の創作が、ようやく入り口を見つけて歩き出しました。これまで出会った皆様のおかげだと思っています。

本来、作ること、描くことは、とても楽しいことでした。修練の心に、プロも素人もないのですね。
作り手の思いは、「初めての心」だったはずでした。初めて粘土を触ったあの日の、ドキドキから全てはスタートしていたのです。
いつも、初めての気持ちで・・。私をいつも支えて下さる全ての方々に、感謝を込めて・・。
そして、古の世の、名もなき陶工らの魂に思いを馳せて・・。

2013年4月 中山 泉
ごあいさつ
主宰 中山泉

山梨県公認各種学校クレアーレ ナカヤマ
ポーセレン アーティスト クラブ
主宰 中山泉
山梨県甲府市出身・在住

作品
若き神々たちの翔き

青山学院大学文学部教育学科卒業後、ケーブルTV局に就職、結婚退社。 趣味として通い始めた紙粘土人形のお稽古で出会った恩師、諸先輩との学びを経て、自分のポーセレン(西洋磁器陶芸)の道を志し、独学を決意。ドイツ、スペイン、オーストリア、フランス・・へと、ヨーロッパ・ポーセレンの源流の旅を重ねるなか、従来とは異なる成形方法を模索、日本で低温焼成で磁器をつくる西洋陶芸に出会う。粘土工場の研究スペシャリストからの原料供給との出会いが、磁器の素材に魅了された私の、創作の出発点となる。日々、低炭素社会のための地球に優しいエネルギー、電気炉による未来型の磁器陶芸をめざし、日本発、高品質な磁器を発信したいと奮闘製作中。

経歴

1997年
山梨県公認各種学校「クレアーレ・ナカヤマ」(山梨県甲府市)認可。
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1997年
「別科 粘土クラフトコース」を設置
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2002年
甲府市上阿原に「クレアーレ ポーセレン・アーティストクラブ」を移設。
世代を越えた会員が集い、自由な発想で、ポーセレンの世界を楽しめる場を提供

作品・展示歴

1998年・1999年
山梨県立美術館 講堂にて、「クレアーレ ポーセレン作品展」開催
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2000年~2004年
甲府富士屋ホテル ロビーギャラリーにて、毎年各2回開催
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2005年
甲府富士屋ホテル 「カトレアルーム」にて作品展
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2008年
新宿 京王プラザホテル47階「ひかりの間」にて作品展
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2009年
新宿 京王プラザホテル3階「グレースルーム」にて作品展